●下赤阪棚田(千早赤阪村)


基 礎 諸 元 平均勾配 団地面積
1/6 7.4 ha



維持・保全・利活用状況
・古くから、棚田において稲作が行われているが、棚田は農村の景観保全にも役立ち、遠くに街並みが見えるなど眺望に恵まれるとともに、山頂には楠木正成ゆかりの城趾「下赤阪城趾」があることから、ハイキング等に訪れる人が増加している。

・地区内農地の保全と農業上の土地利用を一層図るため、都市住民との農業交流を図るなど棚田の活用を検討する。また、村内外の住民向けの貸農園、学童農園(学校教育田)としての利用も各方面 に働きかけている。

・農業ボランティア・棚田オーナー制度の受け入れ実施や農業体験ツアー・収穫祭などのイベントを開始する予定である。

・棚田の多様な生態系を利用した自然観察会の開催などにより、教育の場としても活用する予定である。

推薦項目  景観     伝統文化の維持保全
推薦理由 景観:地区には、村の観光シンボルである下赤阪城趾の石碑があり、ここから眺める棚田は歴史を感じさせる雰囲気を醸成し、景観形成に一役買っている

伝統文化の維持保全:村が耕作放棄地の一部を借り上げ、景観維持のためコスモス栽培を行っている。

棚 田 の 概 況 枚 数 250 枚 水 源 河川
事業導入 法面構造 土羽  石積
開発起源 中世(室町時代)
営 農 の 状 況 対象農家数 42   戸 10a当収量 400 kg/10a
戸当り営農規模 0.18 ha/戸        6 枚/戸
高付加価値農業 金剛山の自然が育んだ良質な棚田米のブランド化を予定。
特記事項の有無 なし。



●長谷棚田(能勢町)


基 礎 諸 元 平均勾配 団地面積
1/5 5.9 ha



維持・保全・利活用状況
・伝統的な石積により構成されている本棚田は、古くより地元農家で維持・保全されており、潤いある農村景観を残している。

・棚田の保全・都市住民との交流のために、約2haの棚田を大阪府農とみどり環境の整備公社が借り上げ、平成10年度から「能勢みくさ山棚田府民農園」として府民に米作り体験を呼びかけている。集落の農家からなる管理組合が、農作業の指導、田植え後の維持管理などで協力している。

推薦項目  景観     伝統文化の維持保全
推薦理由 景観:当該棚田は大阪府豊能郡能勢町の西部に位置し、古来よりの伝統的な石積みで形成され、地元農家で維持・保全されている。

伝統文化の維持保全:この地域には、農業土木の文化遺産ともいえる「ガマ」がある。「ガマ」の構造は急峻な渓流を石積みを以て囲い、その上に耕土を置いて棚田とした地下排水溝であり、その築造年代は文禄年代(1591年)以前にさかのぼるといわれている。

棚 田 の 概 況 枚 数 200 枚 水 源 天水
事業導入 法面構造 土羽及び石積
開発起源 近世(明治〜昭和20年)
営 農 の 状 況 対象農家数 22  戸 10a当収量 460 kg/10a
戸当り営農規模 0.26 ha/戸        9 枚/戸
高付加価値農業 特になし。
特記事項の有無 なし。